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〇 紙上ホームページ(最終号)の発行

2021年6月「三生康詩紙上ホームページ(最終号)」が発行されました。

掲載されている詩集「カレイの唄」はこのWebサイトの先頭のスリートップに~全文掲載しましたので~ご笑読ください~

第1号の発行は2008年1月でしたので~13年続いたことになります~

なお、最終号の中で~近況として、Webサイト上での当サイトの完成をお知らせしています。

実は、2枚目のページの写真に掲載しております「近況報告」に書いてありますように~三生康詩のペンネームを用いて執筆しております肉体ある人間が6月前半入院しておりました。しかしながら、言葉遊び(創作)に必要な身体的部分が健在だったため~彼は三生康詩としてベッドの上で五つもの詩集を作り上げてしまいました~葛飾北斉の画狂老人を座右に掲げる彼らしい行動ととらえるべきなのでしょう~

そこで、以下にその特異な状況下で生まれた普段の彼の作風とはちょっと離れた詩2編(全文ノーカット)を掲げておきます。ご笑読下さい~

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NEWS_02

詩集「恋かしら」

恋かしら

   1
  恋かしら
  これは
   恋かしら
   いや 
  そんなわけない
   でも 
  否定ばかりも
   していられない
  その可能性は
   0ではない
   いつから 
  こんな気持ちに
   なったのかしら
   でも 
  こんな気持ちと
   特定できるほどの
  はっきりしたものが
   あるのかどうか
  でも 確に 
   心の奥に
  これまでの人生で
   経験していない
  痛みのようなもの
   突然込み上げる
  激しい喪失感
   いや これを
  表現するのは
   簡単ではない
    逆に 
   舞いあがって
    しまいそうに
     なるほどの
    こころの高揚

    2
   恋かしら
    これは
     恋
     かしら
     いや 
    そんなわけない
     でも 
    否定ばかりも
     していられない
    その可能性は
     0ではない
    山へ行った時の
     ことだろうか
      いや
     海かもしれない
      いやもっと
     しゃれた都会の
      真ん中
     ダンスなんて 
      できはしない
      唄なんて
       無理
      ただ 
     静かな路上の
      カフェテリア
     街路樹には
      紅葉した葉が
     揺れていて風で
      舞い降りる一枚が
     わたしのテーブルに
     その時だった
      かもしれない

                  3
               恋かしら
               これは
                恋
              かしら
              いや 
          そんなわけない
             でも 
         否定ばかりも
          していられない
           その可能性は
            0ではない
         もうそんな齢では
             ないわ
            なんて 
        言う積もりはないわ
          齢なんて気にしてないわ
            だって 
         一日は一日
           齢なんて
             関係ないじゃない
               目で観て 
                耳で聞いて
            手で触って  
              足を
踏み鳴らし
               たっていいわ
                 今日を
              生きているのよ
               わたし
             常に前を向いて 
                もちろん
              心に残る傷の
                ことは
             気にならない
               ことはない
            きっといつか 
              面倒見てあげるから 
      待っていてね 
       なにしろ    
        今は 
       夢中で追いかけてる
        ところだから

          4
         恋かしら
          これは
           恋
          かしら
           いや
         そんなわけない
           でも 
          否定ばかりも
         していられない
          その可能性は
           0ではない
          明日なんて
         関係ないわ
    今日がわたしのすべて
     そんな気持ちで
    生きていると
    恋なのかもしれない
                   いや  そんなに
                  単純ではないわ
               それは
              感受性の問題よ
    でもそればかりでは
     ないような気もする
    誰もいない海を
     見ていて
    ふと思ったの
    かもしれない
   ひょっとしたらって
    胸が熱くなって
    誰かさんの顔が
    浮かんで
   苦しくなって
    浜辺を走り回って
   泊まっている
    ホテルから
   どんどん遠ざかって
    岬の先の
   灯台のあるところまで
    いやそんな
    甘いものではない
   心はもっと弾んでいた
    空を飛んでさえいた
   たくさんの星を
    飛び越えて
   勢いを増した流星群の
   一つになって
    鋭く消えた


 

詩集「あなた」

あなた 
  
  あなた
   アナタ
   ANATA
    あな~た
    あなた
   あ~なた
    あなた
    あなた
   あなた~どこ?
  それよりも 自分は?
   重苦しさか 
    それとも
   息苦しさなのか
   はっきりしないもの
    いや そうでは
     ないのかも
    むしろ
   柔らかい人肌
    ぬくもり
   捉えようのない
  薄あかりのようなもの
  漂っている感じかも…
   はっきりしない
  周りが敵なのかそれとも
  だだのいたずら好きの
   気まぐれたちなのか
   さえ
   見通せていない

    2
   あなた
   アナタ
    ANATA
   あな~た
    あなた
   あ~なた
    あなた
    あなた
   あなた~どこ?
  それよりも 自分は?
  問題はたくさんあり複雑で
  難解そのものと思えてしまう
  逃げ出したい 放り出したい
   それでも解決策が
    欲しい気持ち
   いやそんな 単純には
  型がつけられはしないようにも
   何しろ 何が問題で
  何が問題ではないのか
 とにかく 在り来りのことでは
  解決にならないものが
   ゴロゴロ
  転がっている状態
  はっきりしないことが
   あふれかえり
  海がたゆたうように
   揺れている

   3
  あなた
  アナタ
   ANATA
  あな~た
  あなた
   あ~なた
  あなた
  あなた 
  あなた~どこ?
  それよりも 自分は?
   空へ逃れたらどうか
  それとも
   湖の果てに
  簡単に逃げ出せるなら
   とうの昔にそうする方が
  勝っていたに違いない
  いまさらそんなこと
  できるかしら いや
  それどころではない
   何しろ すぐにでも
  やらなくちゃならない事共が
  あふれかえり しかも
  何が何であるのさえ
   把握できていないし
  何がどこにあるのかも
  分かっていないのだから
  ただゆったりと
   揺れていられたら
  どんなにか幸せだったろう
   あの海に浮かんでいる
  ブイのように

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作品等を筆者がフォーカスした写真を使わせてもらっています。またWEBサイトで紹介されていた写真も含まれております。

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